タワーマンションの低層階に住むメリットとは? 住んだ人に聞いてみました

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タワーマンションと聞くと、どんな想像をされるでしょうか。
30階、40階といった、タワーマンションならではの高層階の部屋を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。
けれど、タワーマンションにも一般のマンションと同じく低層階はあります。

 

タワーマンションの低層階と、通常マンションの低層階とでは何が違うのか。
具体的な体験談なども交えながらご紹介します。
タワーマンションの低層階には住宅アドバイザーもおすすめするメリットが実はたくさんあるのです。

 

そもそも低層階とは何階まで?

本題に入る前に、タワーマンションの低層階とは何階までを指すのか確認しておきましょう。
実は「タワーマンション」に具体的な定義はありませんが、一般には高さ60m以上、20階建て以上の高層マンションとされています。
タワーマンションの「低層階」は1~10階を指すケースが多いようです。
10階建てのマンションなら、低層階は1~3階までを指しますが、30~40階建てが多いタワーマンションでは、通常の高層階も低層階とされます。

 

タワーマンション低層階に住んでみた感想は?

まずタワーマンションに実際にお住まいの方々の体験談をご紹介しましょう。

 

Aさん(6階)

海が見えるタワーマンションに住むAさん。
同じ地域の高層階から、タワーマンションの低層階に住み替えをされました。

 

「眺めという点では、もちろん高層階に勝るものなしです。
ですが前に住んでいた高層階では窓を開けられず、そこが私にとってはデメリットでした。
今の低層階からは海を見渡せます。
眺望は高層階に劣るものの、キラキラ光る水面が眺められ、以前よりリラックスできる気がします。
窓が開けられ外気に触れられますし、理想の暮らしに近付いたと思います」

 

 

Bさん(4階)

駅前のタワーマンションに住むBさん。
仕事の都合で利便性を重視して選ばれたそうです。

 

「駅前の利便性ステイタスシンボルでもあるタワーマンションに資産価値を感じました。
低層階は購入時の価格も抑えられましたし、固定資産税も高層階より低めです。
セキュリティや共用施設は高層階も低層階も同じなので、総じてコスパは良いと思います」

 

 

Cさん(3階)

子育て施設の充実したエリアにあるタワーマンションに住むCさん。
マンション敷地内には公園があるそうです。

 

「住まいは3階なので、車や人の声といった外の音は、確かによく聞こえます
でもマンションの公園で遊んでいる子供をベランダから確認できるのは安心ですよ。
子供が小さい頃は特に、エレベーターを使わず出入りできる低層階は便利でした。
ちょっと忘れ物をした時など、階段を使えますし、朝夕のエレベーターのラッシュとも無縁です」

 

 

階層で住みやすさは変わる? 低層階のメリット・デメリットは?

続いてタワーマンション低層階ならではのメリット・デメリットを確認しましょう。

 

低層階を選ぶことにどのような利点があるのでしょうか。

 

 

タワーマンション低層階のメリット

・購入価格・賃料が比較的安い
・充実した共用施設が使用できる
・エレベーターの混雑を回避できる
・地震や火災時、避難しやすい
・地震の際、揺れを感じにくい
・窓を開けられバルコニーが普通に使える

 

購入価格・賃料が比較的安い

通常、新築マンションの分譲価格や賃料は高層階であるほど高くなります。
1階ごとに数十万、10階上がると数百万円上の違いです。
また固定資産税も2017年度以降、1階上がるごとに高くなる仕組みになりました。

 

充実した共用施設が使用できる

タワーマンションの多くにある、ジムやゲストルームなどの共用施設、豪華なエントランスホール、厳重なセキュリティなどはどの部屋に住んでも同じです。
高層階より少し低めの購入価格・賃料で、充実した設備を利用できるのはお得ではないでしょうか。

 

エレベーターの混雑を回避できる

タワーマンションは総戸数が多い物件が多いので、朝夕の通勤・帰宅時間帯にはエレベーターが混雑します。
4~5階くらいまでの低層階なら階段の利用ができるので、こういった毎日の不便を比較的感じにくそうです。

 

地震や火災時、避難しやすい

地震や火事で緊急避難が必要になった場合、エレベーターは停止し、階段も混雑します。
また災害による長期の停電になると、エレベーターなしで何度も上り下りする必要も出てきます。
そういったシーンでは低層階が便利でしょう。

 

地震の際、揺れを感じにくい

さらに地震の揺れに対応する一般的な耐震構造は、上層階にいくほど揺れを感じやすくなります。
これは各タワーマンションの構造によって異なり、一概には言えないので、検討中のマンションがどういった構造なのかを確認しておくと良いでしょう。

 

窓を開けられバルコニーが普通に使える

タワーマンションの上層階では洗濯ものが干せなかったり窓を開けられなかったりする物件も。
低層階なら通常のマンションと同様、外に洗濯物が干せ、外気を取り入れられます。
対して低層階ならではのデメリットも当然あります。
以下のようなものが代表的なデメリットといえるでしょう。

 

タワーマンション低層階のデメリット

・眺望や日当たりが悪い場合がある
・車・電車・人の声など、外の音が気になりやすい
・室内が外から見える場合がある
・高層階より侵入されやすい
・日当たりや風通しが、周辺環境の変化で変わることがある

 

眺望や日当たりが悪い場合がある

部屋からの眺望や日当たりは、階層によって変わるものです。
すぐそばに別のマンションや建物などがあると、眺望や日当たりがさえぎられたりすることがあります。
低層階であるほど、周囲の影響を受けやすいでしょう。

 

車・電車・人の声など、外の音が気になりやすい

駅近や線路わきの物件では、電車や駅のアナウンスが聞こえることがあります。
また幹線道路や高速道路が近ければ、車の音もするでしょう。
こういった屋外の物音は当然、高層階ほど小さくなります。
物件の立地条件にもよりますが、低層階ではより気になるかもしれません。

 

室内が外から見える場合がある

これも物件の立地条件によりますが、近隣に同様のマンションや建物がある場合、室内が向こうから見えてしまうことがあります。
そばに建物がある場合、低層階ではカーテンが欠かせません。

 

高層階より侵入されやすい

大規模なマンションは人目が多く、ハイグレードなタワーマンションならセキュリティも厳重です。
タワーマンションは一般のマンションより安全性は高いといえますが、やはり低層階は侵入されるリスクが高くなります。

 

日当たりや風通しが、周辺環境の変化で変わることがある

入居時にはなかった建物が周辺に建築されることで、日当たりや風通しに影響を受ける可能性があります。
高層階であればあるほど、周辺の状況で日当たりなどが左右される可能性は低いでしょう。

 

 

まとめ

タワーマンション低層階に住む人の体験談と、低層階のメリットをご紹介しました。
タワーマンション=高層階というイメージがあると思いますが、低層階にも魅力を感じていただけたのではないでしょうか。

 

高層階の眺望へのこだわりがなければ、低層階で絞って物件探しをするのもいいかもしれません。
住まいに何を重視するのか、どんな部屋に住みやすさを感じるのか、具体的にイメージしながら物件探しをしてみてくださいね。