タワーマンションの定義とは何階建て以上?メリット・デメリットは?

タワーマンションの高層階の部屋から見える絶景、憧れますよね。

 

「住むなら絶対タワーマンションがいい!」

 

と考えている人も多いのではないでしょうか。

 

そもそも、タワーマンションとは何階建て以上のマンションを指すのでしょうか?

 

タワーマンションに、明確な定義はあるのでしょうか?

 

タワーマンションに住むメリット・デメリットは?

 

意外と知らないタワーマンションの基本知識。

 

タワーマンション専門の不動産スタッフが、実際にお客様から伺った声をもとに、わかりやすく解説していきます。

 

何階建てからがタワーマンション?タワマンの定義とは

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タワーマンションは、一般的に20階建て(地上60m)以上のマンションのことをいいます。

 

タワーマンションの定義が「20階建て(地上60m)以上」とされている理由は、

 

構造強度を定める「建築基準法」

 

防災設備を定める「消防法」

 

に関係があります。

 

マンションは高さ別に、構造強度や防災設備に条件が設けられています。

 

例えば10階建て(地上45m)=「高層マンション」の場合。

 

規定の構造強度を満たしていることや、非常用エレベーターなどの防災設備が必要です。

 

一方、20階建て(地上60m)=「タワーマンション(超高層マンション)」の場合。

 

規定の構造強度を満たしていることや、非常用エレベーターなどの防災設備に加え。

 

国土交通大臣の認可が必要です。

 

これが30階建て(地上100m)になると。

 

規定の構造強度、非常用エレベーターなどの防災設備、国土交通大臣の認可に加え。

 

防災設備として、屋上にヘリポートを設置する必要があります。

 

国土交通大臣の認可が必要かどうかが、「タワーマンションの一定基準」と言えますね。

 

さらにマンションが高くなればなるほど、ヘリポートが必要となるなど、建築にコストがかかります。

 

タワーマンションが高級物件とされる理由がよくわかりますよね。

 

タワーマンションの3つのメリットとは?

 

20階建て・地上60m以上の高さを誇るタワーマンション。

 

その高さゆえに建築コストがかかり、分譲価格や賃貸価格が高い高級物件であるのも事実です。

 

それでもやはりタワーマンションが圧倒的な人気を誇り、選ばれるのにはメリットがあるからです。

 

実際にタワーマンションをに住んでいるお客様の声を参考に、タワーマンションに住む3つのメリットをご紹介します。

 

メリット1.共用施設が充実している

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タワーマンションは、居住者の利便性や満足度を高めるため、マンション内の共用施設が充実しています。

 

・コンシェルジュカウンター

・スポーツジム

・プール

・パーティールーム

・ゲストルーム(宿泊部屋)

・キッズルーム

・ライブラリー(図書館)

・カフェ

 

といった施設が、マンション敷地内に用意されています。

 

タワーマンション全体が、ちょっとした街のようですよね。

 

しかもこうした共用施設は居住者専用であることがほとんど。

 

混雑の心配も少なく、プライバシーや防犯面でも安全性が高いのが魅力です。

 

実際にタワーマンションに住んでいるお客様からも、

 

「キッズルームがあるので子育てにとても便利」

「ゲストルームを使えば、親戚を招いた時の宿泊部屋として使えて便利」

「パーティールームで友人家族と過ごすのが楽しい」

 

など、共用施設に満足のお声をいただくことがよくあります。

 

メリット2.内装が豪華

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タワーマンションは、内装が豪華で高級感あふれる物件が多いのもメリットです。

 

建物の構造上、玄関を出てエレベーターからエントランスまでが内廊下になっていることが多いタワマン。

 

絨毯敷きやタイル貼りの内廊下は、まるで高級ホテルのよう。

 

内廊下なので、マンションの外からは一切見えずプライバシーも守られます。

 

もちろん個々の部屋の内装も、高級な仕様が多くなっています。

 

実際にタワーマンションを選ばれたお客様からは、

 

「エントランスに入ったときのホテルのような高級感が好きで、決め手のひとつになった」

「建物の外からは中が一切見えないので、プライバシーが守られ、防犯面でも安心なのが魅力」

 

など、内装の高級感や安全面に魅力を感じた、というお声をよくいただきます。

 

メリット3.立地が良い

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タワーマンションは、立地の良さも大きなメリットです。

 

都市中心部やベッドタウンの駅近や、中には駅直結のタワーマンションもあります。

 

また多くの世帯が住むタワーマンション周辺には、スーパー・病院・公園といった、暮らしに便利な施設が自然と集まってきます。

 

毎日通勤・通学に電車やバスを使われるお客様からは

 

「駅まで近いので、毎日の通勤が楽になった」

 

というお声はもちろん。

 

子育て世代のファミリーからは

 

「雨に濡れず駅ビルのショッピングモールまで行けるので、買い物がとても便利」

「学校や公園が近くにあるので、安心して子育てしやすい」

 

とのお声もよく聞かれます。

 

シニア世代のお客様からも

 

「マンションと一緒に駅周辺が再開発されたので、バリアフリーの道が多くて安心」

「周辺に病院が多いので、通院に助かる」

 

など、暮らしや健康に安心を感じているというお声もよく伺います。

 

 タワーマンションの3つのデメリットとは?住んで「後悔」したこと

 

新築分譲価格だと安くても5,000万円台、高いと億を超えることも多いタワーマンション。

 

高級物件だからこそ、住んでから「後悔」することは避けたいですよね。

 

実際にタワーマンションに住んだお客様から伺った、「住んでからわかった3つのデメリット」をご紹介します。

 

デメリット1.エレベーターに時間がかかる

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20〜40階建て、総戸数が500戸以上の超大規模マンションであることが多いタワマン。

 

それゆえ、朝晩の通勤・通学時間帯にはエレベーターラッシュがおきます。

 

2階から最上階の40階近くまで、多くの階に停止するため、エレベーターが来るのに時間がかかるんです。

 

百貨店や大型ショッピングモールで、なかなかエレベーターが来ないのと似た現象ですね。

 

「朝は、駅まで歩く時間にプラス10分くらい余裕を見ておかないと、エレベーター待ちで遅れそうになる」

「23階に住んでいるので階段を使うわけにもいかず、必ずエレベーターに乗らないと外に出れないのがやや不便」

 

といったお声をよく聞きます。

 

エレベーターのデメリットを避けるには、

 

エレベーターの台数が多い(快適なエレベーターの設置数目安は50〜70戸に1基)

 

・階層ごとにエレベーターが分かれている(2〜10階用・11〜20階用・21〜30階用など)

 

物件を選ぶのがおすすめです。

 

エレベーターを待つ時間が短縮され、途中階でエレベーターが何度も停まるストレスも少なくなりますよ。

 

デメリット2.洗濯物や布団が外に干せない

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タワーマンションでは、ベランダに洗濯物を干すことが管理規約で禁止されている場合があります。

 

季節の変わり目などには

 

「大きいシーツや布団カバーを、思いっきり太陽の下で干したい」

「衣替えのときなど、大量の洗濯物がでたときは干す場所に困る」

 

といったお声がよく聞かれます。

 

しかしベランダに洗濯物が干せないのには、タワーマンションならではの理由があるんです。

 

1.外観の高級感が損なわれる

 

ベランダから生活感のある洗濯物が見えると、見た目の高級感が損なわれます。

 

タワーマンションは部屋からの眺望を良くするため、手すりがガラス張りの物件も多いんです。

 

ベランダのあちこちから住人の洗濯物が見えると、生活感が出て高級感が下がってしまいますよね。

 

見た目の高級感も、タワーマンションの大きな資産価値のひとつ。

 

高級感や資産価値に大きなメリットがある、タワーマンションならではの理由です。

 

2.高層ゆえの危険性

 

高層階は、地上に比べて非常に風が強く吹きます。

 

洗濯物や布団はもちろん、ハンガーや洗濯バサミといった小物類でも飛ばされ、高層階から地上に落ちては大変です。

 

私のお客様でも、うっかりベランダに布団を干してしまい、強風で布団バサミが飛ばされてしまったという方がいました。

 

飛んだ洗濯バサミはお客様が住む10階から、真下に停めてあった車に落下。

 

車のルーフが大きくヘコむという事件がありました。

 

幸いにも人には当たらずケガ人もいませんでしたが、運が悪ければ大事故に繋がっていた恐ろしい話です。

 

では、タワーマンションに住んでいる人は、どのように日々の洗濯物を干しているのでしょうか?

 

タワーマンションに住む多くの人が、

 

・ドラム式洗濯機などの高機能な乾燥機能を使う

 

・風呂場の洗濯乾燥機能を使う

 

といった方法で洗濯物を干しています。

 

中には、

 

・部屋に洗濯物干し用のサンルームがある

 

・クリーニングに出す

 

というお客様もいらっしゃいます。

 

ほとんどのタワーマンションでは、敷地内のコンシェルジュカウンターでいつでもクリーニングの受け渡しができます。

 

そのため日々の洗濯物を出しても、多少コストはかかりますが、全く不便ではないそうですよ。

 

デメリット3.地震で揺れやすい

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タワーマンションの中には、地震のときに大きく・長く揺れやすい物件もあります。

 

少し昔の話になりますが、タワマンの34階に住むお客様から、阪神大震災当時のお話を伺う機会がありました。

 

「地震の揺れはおさまったとテレビで言ってからも、30分以上は部屋がユラユラ揺れていた。地震酔いしてしまったわ」

 

とそのお客様はおっしゃっていました。

 

これはタワマンが地震に弱いのではなく、むしろ地震の揺れに強い「耐震構造」をとっているためです。

 

「耐震構造」は、建物の基礎に太く頑丈な梁を使っています。

 

倒壊の心配は少ないですが、地震の揺れをそのまま受け止めるため、建物の揺れも非常に大きくなります。

 

また「耐震構造」は、高層階になればなるほど揺れが大きくなります。

 

とはいえ、阪神大震災があったのは1995年、今から約25年前。

 

最近では耐震性はもちろん、揺れも抑える「制震構造」や「免震構造」と呼ばれる造りのタワーマンションが増えています。

 

地震の揺れが気になる人は、「制震構造」や「免震構造」のタワーマンションを選ぶのがおすすめです。

 

★おもな「制震構造」のタワーマンションはこちら

 

→ ブリリアマーレ有明&ブリリア有明スカイタワー

→ シティタワーズ豊洲

→ ザ・トーキョー・タワーズ

 

★おもな「免震構造」のタワーマンションはこちら

 

→ ザ・パークハウス晴海タワーズ クロノレジデンス 

 

【関連記事】タワーマンションは地震で折れたり倒壊する?避難方法から地震対策・保険まで徹底解説

 

まとめ

 

タワーマンションとは、20階建て(地上60m)以上のマンションのこと。

 

高さがあるため、建築基準法や消防法がより厳しく定められており、強度が高く災害時の備えが充実しています。

 

コンシェルジュやスポーツジムなどの共用施設が豊富で、高級感があり利便性が高い場所に建っているのがメリットです。

 

一方で、エレベーターの待ち時間が長かったりベランダに物が干せない地震の時に揺れやすいといったデメリットも。

 

タワーマンションを選ぶときは、

 

・エレベーターの台数

 

・設置できる洗濯機、サンルーム、クリーニングサービスの有無

 

・制震構造や免震構造であるか

 

といったポイントを確認するのがおすすめです。

 

タワーマンションの基本知識を押さえて、ぜひ満足いく物件選びにお役立てください。